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Formulas for IPhO 日本語版: Section 7

Author:Anda Toshiki
Updated:2 months ago
Words:732
Reading:3 min

7: 波動光学

7.1: Huygens の原理に基づいた回折

  1. Huygens の原理に基づいた回折 : 障害物が波面を切断 すると波面は小さな断片に分割され,それが仮想的な 点波源となり,観測点での波の振幅はこれらの波源か らの寄与の重ね合わせとなる.

7.2: 二重スリット

  1. 二重スリット(幅は da,λ)d \ll a, \lambda) による干渉:強 め合う角 φmax=arcsin(nλ/d),nZ.I\varphi_{\max }=\arcsin (n \lambda / d), n \in \mathbb{Z} . I \propto cos2(ka2sinφ),(k=2π/λ)\cos ^2\left(k \frac{a}{2} \sin \varphi\right),(k=2 \pi / \lambda)

7.3: 単スリット-弱め合う角

  1. 単スリット:弱め合う角: φmin =arcsin(nλ/d),n\varphi_{\text {min }}=\arcsin (n \lambda / d), n \in Z,n0\mathbb{Z}, n \neq 0. 中央の強め合う部分は n=±1n=\pm 1 の間である ことに注意せよ. Isin2(kd2sinφ)/sinφI \propto \sin ^2\left(k \frac{d}{2} \sin \varphi\right) / \sin \varphi

7.4: 回折格子

  1. 回折格子:主な強め合う角はポイント 2 と同じで, 主 な強め合う角の幅は dd を回折格子の正味の長さとすれ ばポイント 3 と同じ. nn 番目の明線のスペクトルの分 解能は,溝の総数を NN 本として λΔλ=nN\frac{\lambda}{\Delta \lambda}=n N.

7.5: 分光器の分解能

  1. 分光器の分解能 : 最短の光線と最長の光線の光学距離 の差を LL として, λΔλ=Lλ\frac{\lambda}{\Delta \lambda}=\frac{L}{\lambda}.

7.6: プリズムの分解能

  1. プリズムの分解能 :λΔλ=adn dλ: \frac{\lambda}{\Delta \lambda}=a \frac{\mathrm{d} n}{\mathrm{~d} \lambda}

7.7: 角度距離

  1. 理想的な望遠鏡 (レンズ) で 2 点を解像するときの角度距離 : φ1.22λ/d\varphi \approx 1.22 \lambda / d. この角度では, 一方の点の中 心が他方の点の最初の回折最小值に当たる.

7.8: Bragg の法則

  1. Bragg の法則:間隔が dd の平行な結晶面の組は, 2dsinθ=nλ2 d \sin \theta=n \lambda ならば X\mathrm{X} 線を反射する. ここで θ\theta は結 晶面と X 線がなす角 (かすめ角).

7.9: 高密度電体媒質反射

  1. 光学的に高密度な誘電体媒質による反射 : 位相が π\pi ず れる. 半透明の薄膜では ϕ+ϕ=π\phi_{\rightarrow}+\phi_{\leftarrow}=\pi. ここで ϕ\phi_{\rightarrow}ϕ\phi_{\leftarrow} は反射波と透過波の位相差(矢印は入射方向を 示す)

7.10: Fabry-Pérot 干渉計

  1. Fabry-Pérot 干渉計 : 高い反射率 r(1r1)r(1-r \ll 1) を持 つ 2 枚の平行な半透明の鏡. 分解能は νΔν2aλ(1r)\frac{\nu}{\Delta \nu} \approx \frac{2 a}{\lambda(1-r)}. 5 つの平面波 (干渉計の前で左右に進む波, 内部を左右 に進む波,後ろを進む波)を設定して境界条件を課す ことで,透過スペクトルを求められる.

7.11: コヒーレントな電磁波

  1. コヒーレントな電磁波: 電場をベクトル为で表し, ベク トル間の角度を位相差とする. 屈折率が n=n(ω)=n=n(\omega)= ε(ω)\sqrt{\varepsilon(\omega)} (普通 μ1\mu \approx 1 ) であることに注意せよ. エネ ルギー流密度(単位面積を通過する単位時間あたりの エネルギー): I=cnε0E2=cnμ0B2(EI=c n \varepsilon_0 E^2=\frac{c}{n \mu_0} B^2(EBB は実 効值)

7.12: Malus の法則

  1. Malus の法則 : 直線偏光が角度 φ\varphi で偏光板を通過する と I=I0cos2φI=I_0 \cos ^2 \varphi

7.13: 1/4 波長版

  1. 1/41 / 4 波長版 : 直線偏光成分間の位相が π/2\pi / 2 ずれる.

7.14: Brewster 角

  1. Brewster 角: 入射角が tanφ=n\tan \varphi=n を満たすとき, 反 射波と屈折波が垂直になり反射波は直線偏光となる.

7.15: 光学素子による回折

  1. 光学素子による回折 : レンズやプリズムなどを通る光 の光学距離を計算する必要はなく, 図形的に考える. 例えば,双プリズムは二重スリットによる回折と同じ 回折をする.

7.16: 光ファイバー

  1. 光ファイバー:Mach-Zehnder 干渉計は二重スリッ トによる干渉と, 円形共振器は Fabry-Pérot 干渉計 と似ている. Bragg フィルターは X\mathrm{X} 線の場合と同 じように働く. シングルモードの光ファイバーでは, Δn/n12(λ/d)2\Delta n / n \approx \frac{1}{2}(\lambda / d)^2.